【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 家を繋ぐ立場を持つ貴族である彼は、あの美しい婚約者といずれ結婚してしまうだろう。その時に、家の中に居て邪魔者だと思われるのは、どうしても嫌だった。

 生活していくお金さえ自分で稼ぐ事が出来れば、何処か家を借りる時はクラリスやブレンダンに相談したら良い。

「父さん。余計なこと言うなよ」

「余計なことかそうでないかは、お前が決めることじゃないだろう。彼女には素晴らしい才能がある。そして、自分もそれを活かしたいと考えているのなら、これからいくらでも選べる道がある。その中でお前と結婚するかも、彼女が決めることだ」

「働くのなら、この店で良いじゃないか。十分に稼ぐことが、出来る」

 不満げに顔を顰めた息子に、ジョルジオは鼻を鳴らした。

「昔からお前のダメなところは、そういう所だ。頭を使って、感情で動こうとしない。外堀を埋めて安心するつもりなら、大きな間違いだぞ。誰かに好かれたいのなら、小手先ではなく、全力でぶつかれ。傷つきたくないと小賢しく逃げてばかりだと、何も得ることが出来ない。図体ばかりが大きくなって、馬鹿息子が」

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