【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 目を細めた父親の言葉に、二の句を継げなくなったブレンダンは、悔しそうにギリッと奥歯を鳴らした。

 ジョルジオはスイレンに、仕事終わりの時間になったら自分の書斎に寄るように言い残して去って行った。

 スイレンが心配そうに、強張った表情のままのブレンダンを見上げると彼はふうっと大きく息をついて、苦笑いをした。

「ごめん。スイレンちゃん。父さんには、僕がいつまでも五歳の子どもに見えるんだ。みっともないところを、見せた。さあ仕事の続き、しよっか?」

 彼の言葉に一度頷いてから、スイレンはもう一度青い花の種に手を伸ばした。


< 125 / 340 >

この作品をシェア

pagetop