【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「とにかく、こっちに来て。スイレン。僕が、ブレンダンの代わりに説明するから」

 感情を抑えるように淡々と話しているクライヴの言葉に、スイレンは混乱しながらも何度も頷いて巨大な竜舎を後にした。

 クライヴは鍵を開けたままだったリカルドの家に入り、ソファへとスイレンを座らせて、自分は前に跪くと手を強く握りながら話し始めた。

「……良い? スイレン。これから、僕の言葉は、君に強い衝撃を与えるかもしれない。でも、君はいつかは知らねばいけないことだ。とにかく……彼らを救う道が、すべて閉ざされたわけじゃない。それを踏まえて、落ち着いて聞くんだ」

 スイレンの返事を待つようにそこで言葉を切ったクライヴは、思ってもみなかった事態の衝撃で、さっきから言葉も出すことの出来ないスイレンの顔を見上げた。

 水色の目は、スイレンの意向を伺うようにじっとこちらを見つめている。言葉を出すことが出来ずにようやく一度頷いたスイレンを見て。クライヴは小さく息を吐き、言葉を続けた。

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