【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 スイレンはそんな表情を見て、緊張している様子だ。心配だからと働くことを反対をすれば、ワーウィックに完璧な反論をされて、頭に血が上り思わず自分の部屋に戻って来てしまった。

 だが、なんであんな事を言ってしまったのかという後悔だけが、リカルドの頭の中をぐるぐると回っていた。優しく真面目なスイレンだって、金さえ出せば何でも許されると思っていたリカルドの浅はかな思い込みに、呆れてしまったかもしれない。

 リカルドの部屋にまで来て話の続きをしてくれたスイレンは、リカルドが思っていたより働きたいという気持ちは純粋で、そして真っ直ぐで誠実だった。

 頭ごなしに反対をしてしまったリカルドを責めるでもなく、自分がどうしたいかをきちんと説明し、それでいてちゃんとリカルド側の意見を聞いてくれる姿勢を見せてくれた。

(こんなに良い子に……俺は、なんてことを言ってしまったんだ)

 あまりに健気なスイレンに、ガツンと頭を叩かれた思いだった。自分を信頼して、じっと見上げてくれる若草色の瞳に応えたかった。

「スイレン……もう少し、もう少しだけ待ってほしい。そうしたら、君に言いたいことがある」

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