【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】

1-2 願い

「今日の売り上げは、たったこれだけなのかい!? 本当に、何の役にも立たない女だね」

 スイレンの叔母にあたるマーサは、花の種を購入するための僅かな額を差し引いた売上金をスイレンの手から奪い取ると、いつものように見下げるようにして彼女を睨め付けた。

 彼女の顔に浮かぶ嘲るような表情を見て、スイレンはいつも悲しくなってしまう。

 一日中くたくたになるまで王都を歩き回り、十分な額を売り上げているはずだというのに、マーサの言葉は疲労している姪に対し、まるで容赦などなかった。

 両親を亡くしたスイレンを引き取り、ここまで育ててくれたのは紛れもなく叔母である彼女だ。

 だが彼女が姪に施した育て方は、真っ当であったとはとても言えなかった。
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