過つは彼の性、許すは我の心 肆
獅帥君の淡々とした声が、また本場のプラネタリウムの朗読を聞いている気分にさせられてこう、何か、感無量です。(語彙力がない)
「一定の時間が経つと変わるパターンと、そのまま固定しておけるパターンがある」
「へえ…」
今なら少女漫画の様に目が輝いている自信がある。
「今のはモネの睡蓮かな」
「そうだな」
「今のはゴッホの星月夜かな」
「ああ」
パッと次の映像に切り替わって「あ」と声が漏れる。
「どうしたんだ」
「ダナエ…」
グスタフ・クリムトの作品【ダナエ】
グスタフ・クリムトが創生した黄金の美しい粒子が私達の頭上に輝く。
ゼウスが幽閉されたダナエの元に黄金の雨として現れ、そのまま夜を共に過ごす構図。
人の姿としてではなく、ゼウスが黄金の雨として描かれている所を何だかロマンチックに感じて、私は好きになった。
ただ、
「好きなのか?」
「そうだね、うん好きは好きなんだけど…何か興味があるって言うか」
ロマンチックに感じた以外にも別の興味を感じた事があるんだけれど、この感覚をどう表現すればいいのか。
「…」
少しの沈黙の間にカチカチと言う音が聞こえて、一定の時間が経っても変わらなくなったから、固定してくれたらしい。
「…」
「…」
話さないのも変か。
「…あのね」
「うん」
「前にさ、私が行っていた美術展覚えている?」
「…ああ」