隣国へ売られた裏聖女は黒騎士様の病を治して国も繁栄させてしまったので、帰ってこいと言われてももう帰してもらえません
「……私は、ポリウスよりレインダムにいたいのです。確かにポリウスは故郷。ですが、レインダムでの生活がとても楽しくて幸せで、私にとってはここで過ごした日々はとてもかけがえのない素敵な時間なのです。私は、レインダムのために聖女としての役目を果たしたい。ここに住まう人たちのために、これからも聖女としての力を使いたいのです。そして、……ダリオス様のそばにいたい。これが私のわがままだと言うのは十分わかっています。それでも、私はここにいたいのです。どうか、私をここにいさせてはくださいませんでしょうか」
セイラは言葉を絞り出すようにして一言一言をしっかりと口にした。そんなセイラの言葉に続くように、ダリオスも国王に向けてお辞儀をする。
「よくわかった。聖女セイラよ、そなたはもはやこの国にとって欠かせない人間だ。そなたがここに来てから、瘴気の強かった土地の瘴気は消え、災害や流行病も格段に減った。そのおかげで、この国はより一層豊かになり、繁栄している。そなたに帰りたいか聞いたが、もしそなたが帰りたいと言っても、儂は国王としてそなたを引き止めるつもりじゃった。そなたが自らレインダムへ残りたいと言ってくれて本当によかった」
国王の言葉に、セイラは目を輝かせる。ダリオスも、ホッとして国王とセイラを見た。
(よかった、私は、レインダムに必要とされている、ここにいてもいいんだわ)
そっとダリオスを見ると、ダリオスはセイラを見て愛おしそうに微笑む。国王の前だが、ダリオスの表情にセイラは心臓が跳ね上がり顔がほんのりと赤くなった。そんな二人を、国王は優しく見守るように微笑んでいる。
「ありがとうございます。あの、一つだけよろしいでしょうか」
「ふむ、言うてみよ」
「私のレインダムに残りたいという気持ちは本心です。ですが、やはりポリウスが気がかりでなりません。今こうしている最中にも、災害や流行病で苦しんでいる人がいると思うと、いてもたってもいられないのです。聖女として、生まれ育った国のために何かできないか考えることをお許し願えませんでしょうか」
そう言って、セイラは深々とお辞儀をした。国王はセイラを見てふむ、と頷く。
「そうじゃな、心優しきそなたであればそう言うであろうと思っておった。この件に関しては、そなたとダリオスに一任する。それにポリウスも、そなたが帰りたくないと言ったところで簡単には諦めないであろう。そなたに不必要に近づいてくる前に、何か策を講じるべきじゃろうな。そうじゃ、クレアも役に立つかもしれん。三人でこの件について最善の対応をしてほしい。ダリオス、頼んだぞ」
「はっ」
セイラは言葉を絞り出すようにして一言一言をしっかりと口にした。そんなセイラの言葉に続くように、ダリオスも国王に向けてお辞儀をする。
「よくわかった。聖女セイラよ、そなたはもはやこの国にとって欠かせない人間だ。そなたがここに来てから、瘴気の強かった土地の瘴気は消え、災害や流行病も格段に減った。そのおかげで、この国はより一層豊かになり、繁栄している。そなたに帰りたいか聞いたが、もしそなたが帰りたいと言っても、儂は国王としてそなたを引き止めるつもりじゃった。そなたが自らレインダムへ残りたいと言ってくれて本当によかった」
国王の言葉に、セイラは目を輝かせる。ダリオスも、ホッとして国王とセイラを見た。
(よかった、私は、レインダムに必要とされている、ここにいてもいいんだわ)
そっとダリオスを見ると、ダリオスはセイラを見て愛おしそうに微笑む。国王の前だが、ダリオスの表情にセイラは心臓が跳ね上がり顔がほんのりと赤くなった。そんな二人を、国王は優しく見守るように微笑んでいる。
「ありがとうございます。あの、一つだけよろしいでしょうか」
「ふむ、言うてみよ」
「私のレインダムに残りたいという気持ちは本心です。ですが、やはりポリウスが気がかりでなりません。今こうしている最中にも、災害や流行病で苦しんでいる人がいると思うと、いてもたってもいられないのです。聖女として、生まれ育った国のために何かできないか考えることをお許し願えませんでしょうか」
そう言って、セイラは深々とお辞儀をした。国王はセイラを見てふむ、と頷く。
「そうじゃな、心優しきそなたであればそう言うであろうと思っておった。この件に関しては、そなたとダリオスに一任する。それにポリウスも、そなたが帰りたくないと言ったところで簡単には諦めないであろう。そなたに不必要に近づいてくる前に、何か策を講じるべきじゃろうな。そうじゃ、クレアも役に立つかもしれん。三人でこの件について最善の対応をしてほしい。ダリオス、頼んだぞ」
「はっ」