隣国へ売られた裏聖女は黒騎士様の病を治して国も繁栄させてしまったので、帰ってこいと言われてももう帰してもらえません
心臓がバクバクと大きく鳴り、全身の血の気が引いているせいで両手はまるで氷のように冷たい。緊張で今にも倒れてしまいそうだ。だが、倒れるわけにはいかない。セイラは胸の前で震える両手を握り締め、ダリオスの顔を見た。ダリオスもセイラを顔を見て、しっかりと頷く。そんなダリオスに勇気づけられ、セイラは国王の顔を見上げた。
「私は……、私は、国王様が許してくださるならレインダムにいたいと思っています。レインダムのため、ダリオス様のために聖女としての役目を果たしたいのです」
「なるほど」
細い目をゆっくりと開き、国王はセイラを見つめている。その目は、セイラの本心を探るかのような目だ。
「そなたが聖女としてレインダム、そしてダリオスを思ってくれる気持ちはありがたい。だが、ポリウスはそなたの故郷。そもそもそなたは政治的材料でレインダムへやってきた。ダリオスの腕が治れば、故郷であるポリウスに帰りたいと思っても不思議ではない。ここにいるより、故郷に帰った方がそなたは幸せなのではないか?」
国王の言葉に、セイラは胸の前で握りしめた手をさらに強く握りしめる。そうしなければ震えが止まらないのだ。
(もしかして、国王様は私を帰したいと思っている?……私はここにいない方がいい?)
ダリオスの腕が治れば、国王にとってはセイラは必要ない人間なのかもしれない。セイラの中で不安が大きくなる。ここにいたいけれど、そんな自分勝手な思いをこれ以上国王に言っていいのだろうか。
セイラが言葉を失って呆然としていると、横から強い視線を感じた。セイラが視線の先に目を送ると、ダリオスが真剣な眼差しでセイラを見て、力強く頷いた。宝石のようにキラキラと輝くエメラルド色の瞳はまるで、大丈夫だと背中を押してくれているかのように強くて優しい。ダリオスのその瞳を見て、セイラの不安が少しずつ溶けていく。
(昨日、ダリオス様は私を必要だと言ってくださった。私も、ダリオス様のそばにいたい。これが、私の身勝手な思いだとしても、それでも、ダリオス様の気持ちに応えたい。それに、私は、聖女としてレインダムのために役に立ちたい)
すうっと小さく深呼吸して、セイラはまたしっかりと国王を見つめる。
「私は……、私は、国王様が許してくださるならレインダムにいたいと思っています。レインダムのため、ダリオス様のために聖女としての役目を果たしたいのです」
「なるほど」
細い目をゆっくりと開き、国王はセイラを見つめている。その目は、セイラの本心を探るかのような目だ。
「そなたが聖女としてレインダム、そしてダリオスを思ってくれる気持ちはありがたい。だが、ポリウスはそなたの故郷。そもそもそなたは政治的材料でレインダムへやってきた。ダリオスの腕が治れば、故郷であるポリウスに帰りたいと思っても不思議ではない。ここにいるより、故郷に帰った方がそなたは幸せなのではないか?」
国王の言葉に、セイラは胸の前で握りしめた手をさらに強く握りしめる。そうしなければ震えが止まらないのだ。
(もしかして、国王様は私を帰したいと思っている?……私はここにいない方がいい?)
ダリオスの腕が治れば、国王にとってはセイラは必要ない人間なのかもしれない。セイラの中で不安が大きくなる。ここにいたいけれど、そんな自分勝手な思いをこれ以上国王に言っていいのだろうか。
セイラが言葉を失って呆然としていると、横から強い視線を感じた。セイラが視線の先に目を送ると、ダリオスが真剣な眼差しでセイラを見て、力強く頷いた。宝石のようにキラキラと輝くエメラルド色の瞳はまるで、大丈夫だと背中を押してくれているかのように強くて優しい。ダリオスのその瞳を見て、セイラの不安が少しずつ溶けていく。
(昨日、ダリオス様は私を必要だと言ってくださった。私も、ダリオス様のそばにいたい。これが、私の身勝手な思いだとしても、それでも、ダリオス様の気持ちに応えたい。それに、私は、聖女としてレインダムのために役に立ちたい)
すうっと小さく深呼吸して、セイラはまたしっかりと国王を見つめる。