俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
「じゃ、おれ。客間から布団取ってくるわ」と丈一郎が腰を浮かせる。「おれ。今日からこっちで寝るわ。授乳するの、近くで見るか寝てるかだけでなんも力になれんけど、いないよりかマシだろ? ……綾乃が準備するあいだ、抱っこしててやれるかもしれないし」
「いいけど……」丈一郎は既に起立して向かう体勢だ。「でも。泣き声うるさいし、丈一郎の仕事に支障でも出たら……」
「そしたらそんとき」きっぱりと彼は答える。「どうしても無理、ってなったら、そんとき考える。いまは――
綾乃と優香と、一緒にいたい。
普段、なかなか居られないぶん……。
これまで、居られなかったぶん、ずっと、な……」
静かに涙を流す綾乃にはどうやら気づかず、くるりと背を向けた丈一郎は颯爽と歩きだす――つもりが。
うわっ、なんだこれおれ全然寝ぼけてんわ。
千鳥足になり挙句すっ転んでしまったから綾乃は笑ってしまった。受け身を完璧に取れる彼のことだから心配はないと思うが。
「いいけど……」丈一郎は既に起立して向かう体勢だ。「でも。泣き声うるさいし、丈一郎の仕事に支障でも出たら……」
「そしたらそんとき」きっぱりと彼は答える。「どうしても無理、ってなったら、そんとき考える。いまは――
綾乃と優香と、一緒にいたい。
普段、なかなか居られないぶん……。
これまで、居られなかったぶん、ずっと、な……」
静かに涙を流す綾乃にはどうやら気づかず、くるりと背を向けた丈一郎は颯爽と歩きだす――つもりが。
うわっ、なんだこれおれ全然寝ぼけてんわ。
千鳥足になり挙句すっ転んでしまったから綾乃は笑ってしまった。受け身を完璧に取れる彼のことだから心配はないと思うが。