俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~

◇2

「なんかあんた、胸でっかくなったん違うが」


 まじまじと見つめてくる恵琉(える)にそう言われ、ストローでジュースをすする綾乃は頬が染まる感覚を意識しつつ頷いた。

 こういう、あけすけなトークができるのは女性ならではだ。相手が異性なら、先ずこういう話はしない。

 そして綾乃はストローから唇を離し、目の前の親友に笑いかける。「でも、恵琉ほどじゃないよ」

 なにしろ、佐々木(ささき)恵琉はFカップの美乳の持ち主。一緒に日帰り温泉に入ったときなどは、彼女のプロポーションに密かに魅せられたものだ。

 タンクトップに包まれた胸は確かに高い位置で盛り上がっている。露骨に視線を注げるのも同性ならでは。

 異性に見られると不快なのに、同性だとそうでもないのはどうしてだろう。

「ふぅん。やっぱ愛されとるんね、小池くんに」意味ありげに恵琉は笑う。仔細は伝えずともどうやら伝わっているようで。
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