声の王子様
占い
「あはははは!」
仕事帰りに麗依を呼び出して大衆居酒屋で飲みながら今日の出来事を話した。
「ちょっと! 笑いすぎでしょ!」
「だって職場の先輩にあのゲーム紹介して引かれるってww まだ入社して1年も経ってないのにww」
「すごくよくしてくれる先輩だから、隠し事できなくて」
愛はビールジョッキを口につけてモゴモゴと言った。
「まあ、でもそれは置いといて。その人、絶対そうだよ!」
「やっぱり!?」
愛はジョッキを置いて前のめりになる。
「だって、『たぶん君が想像している人であってるよ』って言ったんでしょ!?」
麗依は両手をぐーにして口の前に持って行き身もだえた。
「何、その言い方~俳優でもなきゃ言わないって!」
「だよね!?」
「さすがテレビ局ね! そういう出会いがあるなら私も転職しようかな」
「こらこら」
「占いしませんか?」
突然、怪しげな女性に声をかけられ愛たちは固まった。
しかし隣りでこの居酒屋のスタッフがニコニコしていたので店のイベントとすぐに気が付いた。
「今日だけの特別イベントでして、100円で1つの質問に答えます」
「100円!? やるやる!」
麗依が乗り気なので愛も一緒に見てもらうことになった。
占い師が前に座り、愛は麗依の隣に座った。
「ではまずどちらの方から見ましょうか?」
「はい! 私から!」
麗依がピンッと手を挙げたので質問が浮かんでなかった愛はホッとした。
「私は何歳で結婚しますか? 相手は誰ですか」
「ちょっと! 質問は1つって言われたでしょ」
愛が麗依を小突く。
「200円、払えばいいじゃない」
「あ、そっか」
すると占い師はタロットカードを手慣れた様子でシャッフルし麗依に何度か選ばせたあと3枚のカードをめくった。
「今、お付き合いしている人を大切になさい。そうしないと婚期を逃します」
「ええ!?」
麗依は明らかに不服そうだった。
「それって今の彼氏と結婚しろったこと」
「はい、彼以上にあなたを大切にしてくれる人はいません」
「やっぱりね!」
愛は顎を突き出して麗依を見た。
その顎を麗依にはたかれる。
「はい、次はあんたの番よ」
「どうしよう、何も考えてなかった。ちょっと待ってください」
席を変わりながら愛は頭を抱えた。
質問がまったく浮かばなかったからだ。
「あの声優のこと聞きなよ」
「ええ!? 現実的じゃないじゃん!」
「前は現実だって言ってなかった~?」
「そうだけど」
すると占い師が前のめりで愛の顔をまじまじと見始めた。
「え?」
「あなた……狂わされるよ」
「はい?」
「ど、どどど、どういうことです?」
なぜか麗依がどもりながら興奮気味に聞き返した。
「誰にですか!?」
愛が唾を飲み込み、聞いた。
「それは質問かい?」
そう言って占い師はニヤッと笑う。
愛はこくこくと頷く。
「じゃあ、見てみようかね」
シャッフルされたカードを真剣に見つめる愛。
「さあ、カードを選んで」
愛が選択したカードが3枚めくられる。
すると占い師が笑った。
「この男に狂いなさい。それがあなたの幸せになるから」
「狂うってのが怖いんですけど。って質問に答えてないですよね」
「その男が誰かは次に会った時にすぐにわかる」
「次? もう会っている人ってこと?」
麗依の質問に占い師は静かに頷いた。
愛は不安な表情で麗依を見つめたが麗依は肩をすくめて少し楽しそうだった。
仕事帰りに麗依を呼び出して大衆居酒屋で飲みながら今日の出来事を話した。
「ちょっと! 笑いすぎでしょ!」
「だって職場の先輩にあのゲーム紹介して引かれるってww まだ入社して1年も経ってないのにww」
「すごくよくしてくれる先輩だから、隠し事できなくて」
愛はビールジョッキを口につけてモゴモゴと言った。
「まあ、でもそれは置いといて。その人、絶対そうだよ!」
「やっぱり!?」
愛はジョッキを置いて前のめりになる。
「だって、『たぶん君が想像している人であってるよ』って言ったんでしょ!?」
麗依は両手をぐーにして口の前に持って行き身もだえた。
「何、その言い方~俳優でもなきゃ言わないって!」
「だよね!?」
「さすがテレビ局ね! そういう出会いがあるなら私も転職しようかな」
「こらこら」
「占いしませんか?」
突然、怪しげな女性に声をかけられ愛たちは固まった。
しかし隣りでこの居酒屋のスタッフがニコニコしていたので店のイベントとすぐに気が付いた。
「今日だけの特別イベントでして、100円で1つの質問に答えます」
「100円!? やるやる!」
麗依が乗り気なので愛も一緒に見てもらうことになった。
占い師が前に座り、愛は麗依の隣に座った。
「ではまずどちらの方から見ましょうか?」
「はい! 私から!」
麗依がピンッと手を挙げたので質問が浮かんでなかった愛はホッとした。
「私は何歳で結婚しますか? 相手は誰ですか」
「ちょっと! 質問は1つって言われたでしょ」
愛が麗依を小突く。
「200円、払えばいいじゃない」
「あ、そっか」
すると占い師はタロットカードを手慣れた様子でシャッフルし麗依に何度か選ばせたあと3枚のカードをめくった。
「今、お付き合いしている人を大切になさい。そうしないと婚期を逃します」
「ええ!?」
麗依は明らかに不服そうだった。
「それって今の彼氏と結婚しろったこと」
「はい、彼以上にあなたを大切にしてくれる人はいません」
「やっぱりね!」
愛は顎を突き出して麗依を見た。
その顎を麗依にはたかれる。
「はい、次はあんたの番よ」
「どうしよう、何も考えてなかった。ちょっと待ってください」
席を変わりながら愛は頭を抱えた。
質問がまったく浮かばなかったからだ。
「あの声優のこと聞きなよ」
「ええ!? 現実的じゃないじゃん!」
「前は現実だって言ってなかった~?」
「そうだけど」
すると占い師が前のめりで愛の顔をまじまじと見始めた。
「え?」
「あなた……狂わされるよ」
「はい?」
「ど、どどど、どういうことです?」
なぜか麗依がどもりながら興奮気味に聞き返した。
「誰にですか!?」
愛が唾を飲み込み、聞いた。
「それは質問かい?」
そう言って占い師はニヤッと笑う。
愛はこくこくと頷く。
「じゃあ、見てみようかね」
シャッフルされたカードを真剣に見つめる愛。
「さあ、カードを選んで」
愛が選択したカードが3枚めくられる。
すると占い師が笑った。
「この男に狂いなさい。それがあなたの幸せになるから」
「狂うってのが怖いんですけど。って質問に答えてないですよね」
「その男が誰かは次に会った時にすぐにわかる」
「次? もう会っている人ってこと?」
麗依の質問に占い師は静かに頷いた。
愛は不安な表情で麗依を見つめたが麗依は肩をすくめて少し楽しそうだった。