独占欲に火がついた御曹司が溺愛猛追で鉄壁ガードを崩してきます
「へえ。嬉しいな、信頼が厚くて」

 明らかにはぐらかされている。
 ただ、否定はされなかった。

 笑う鵜ノ崎さんの本心が掴めない。
 つまりはどういうことなのか。身体に異変は感じない。理由が二日酔いだと判明している頭痛、それがひどいだけだ。下着を脱がされているわけでもない。でも。

 私たちはひと晩、同じ部屋で一緒に過ごしている。
 はっきりしている事実はそれと、下着が見えるほど派手にシャツのボタンが外れていたことだけ。

「なにもなかったって信じたいなら、そう信じてればいい。けど」
「……けど?」
「どちらにしてもこれは貸しだ。柊木は昨日の夜、俺の前で、普通なら考えられないくらいの醜態を晒した」

 それは本当にそうなんだよな、と唇を噛み締める。
 事実すぎてぐうの音も出ない。

「私は鵜ノ崎さんに弱みを握られた、という意味ですよね」
「そういうことだ。だから」

 なにを言われるんだろう。
 くらくらする。血の気が引いたとき特有の眩暈に、私は思わず額に指を添え……ところが。
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