独占欲に火がついた御曹司が溺愛猛追で鉄壁ガードを崩してきます
『この人となら一緒に生きていけるって信じた人と添い遂げること、でしょうか』

 それだよ。本当にそう。
 俺もその考え方になっちゃったんだ。柊木、お前のせいで。

 今さらだ。本当に今さらだが、兄たちと同じ方法で自分が満たされる気はまったくしなくなってしまった。
 決められた相手ではなく、自分が見つけて選んだ人と添い遂げたい。歩んでいきたい。家族との約束を破ってまで、そんな夢を見てしまっている。

『今の仕事と結婚したいですね』

 柊木のあの顔を見た日から、もうずっと。

 父が折れてくれたのは、兄たちがきちんと彼らの役割を果たしてくれているからだ。それが自分にとってどれほどの幸運であり、また我儘であるかも理解しているつもりだ。

 もう後戻りはできない。したくもない。
 柊木は、頼んだ恋人役を仕事の一環だと信じ込んでいる。それを逆手に取ってでも追いかけると決めた。
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