はじめまして、私の知らない婚約者様

第4話 少女と魔女のその後

 宰相から現在の地図を見せてもらい、子爵令嬢の元へ向かう。転移魔法陣を使えばすぐだが、領地のどこにいるのかも分からない。それに、ボクは箒に乗るのが好きだ。
 だけど人目につかないように、と姿を消して、金髪の少女を探した。

 髪の色が特殊ではないが、やはりあの体型は探しやすいようだ。領主館の近くを飛び回っただけで、すぐに見つけることができた。

「大丈夫。噂なんて一時よ。それに学園に通えなくても、優秀な家庭教師をつければ……」
「その家庭教師がここまで来てくれるっていうの? こんな田舎に。それも子爵家に!」

 母親と思われる女性に向かって、物を投げる。日常茶飯事なのか、それが女性に当たることはなかったが、見ていていいものではない。

「のほほんとした王子の婚約者も、のほほんとしていたから、いけると思ったのに。まさか偽者で、王子本人も知らなかったなんて。そんな茶番に付き合わされていたのよ」

 確かに、授業とか交流なんて、魔女のボクには関係なかったから、のほほんとしているように見えたんだろうね。でもこれって、別にブルーノを愛していたわけじゃないって感じかな。
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