完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
返答に困ってると、「おはようございます」と担任の先生が入ってきたので助かった。
「またあとで教えてくださいねっ」
「あ、はい……」
これはどう答えるべきか考えとかなきゃ。
次の瞬間、教室内がざわつく。
前を見ると、檀上に見知らぬ男子生徒が。
「今日はまず、転校生を紹介します」
どこか空気の違う男子だった。
要さんとはまた違った整った顔立ち。
けれどその目は、どこか冷たくて。
「早乙女大我(さおとめたいが)です。アメリカから来ました、よろしく」
ぶっきらぼうな自己紹介。
ここの学校には似つかない態度で驚いた。
この人……夕べ要さんが誰かと話してた……転校生?
しかし女子たちが一気にざわめく。
「帰国子女ですの?」
「なんだか魅惑的な方ですわね……」
でも……
その視線は、最初から一点に向いていた。
一番後ろの窓際の席……
そこには要さんが座っている。
「……あいつか」
早乙女さんが小さく笑ったのを、私は見逃さなかった。
そのまま、まっすぐ歩き出す。
全員が彼の行動に注目し、教室の空気が少しずつ変わっていく。
みんなも気づいてる。
この人……要さんの方に行ってる。