完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
でも質問はどんどん深くなっていく。

ちらっと大我さんを見ると……

口元は笑っているけど目が、冷たい。

「別に、大したもんじゃねぇよ」

軽く流すように答える。

「まあ、そんなことおっしゃらずに」

「きっとご立派なお仕事をされているのでしょう?」

「差し支えない範囲で結構ですのよ」

逃がさない、という空気。

興味を隠しきれない様子で、じりじり距離を詰めてくる。


「……普通だって言ってんだろ」

ほんの少しだけ、声が低くなる。

でも誰も気づかない。

「ご謙遜なさっているだけですわ」

「ねぇ、もう少し教えていただけません?どこにお住まいで……」

なんだか私の方が我慢できなくなって。

「あのっ……」

気づいたら、声が出ていた。

一斉に視線がこちらに向く。

「九条さん?」

「えっと……」

少しだけ緊張するけど……

「そんなに一度に聞かれたら、困ると思います」

一瞬、空気が止まった。

静かに、でもはっきりと言葉を選びながら続ける。

「まだ来たばかりですし……ご家庭の事は無理にお聞きすることではないかと……」

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