檻の中、蝶は愛に溺れる。
𝔼𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖.𝟙 救出

日常

私の名前は白雪蝶花(しらゆき ちよな)

薺之国(なずなのくに)で最も力を持つ貴族、白雪家の次女。

でも、私は家族ではない。

血筋上は家族だけど、今までずっと虐げられてきた。

家族のような扱いを受けていない、という言い方が正しいんだろうな。

メイドさんにも奴隷のような扱いを受けているのだから、家族じゃないも同然だ。

私の部屋は家の地下。

暖房も冷房もなく、ベッドも一年中同じもの。

ご飯も貧相なもので、もうお腹が空かなくなってきた。

この目さえ、変えられれば......私の人生は変わっていたのかもしれない。

蝶花という名前は、私の目からつけられたものだ。

私の目は青くて、右目は普通の青い目なんだけど、左目の瞳の形が蝶。

形だけじゃなくて模様までついてるから、本当の蝶みたいなの。

私以外の家族は、花を咲かせたり、建物を建てたりできる力もある。

――私だけ、無能で、目も違う。

勉強を頑張ったって、家事を手伝ったって、どう足掻いたって......

お父様もお母様も私に名前を呼ばれるのすら嫌がって、私のことを見てくれなかった。
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