地下裏の恋
ミユキはその見た目と同じ、甘い可愛いカクテル。ミカは"自称男前"の名のとおり、渋い焼酎のロックを片手に大騒ぎしていた。


そして、私の片手にはビール。


目の前の2人程、大騒ぎはしないが、これで、もう今日は5杯目だ。


「久々っすよね~っ、オサと飲むの。ラブコールしてるのに、いっつも、付き合い悪いし~。何か月ぶりっすか?」


ミユキいかにも不満げだ。


彼女は私の事をオサと呼ぶ。彼女が働く店の店長だからだが、『オサ』と呼ぶのは、いかにも変ったミユキらしい。


「さあ、半年くらいぶりじゃないの?」


「ですよね~。男にかまけて、ぜ~んぜんっ、ミユキ達の事、かまってくれませんでしたもんね~っ。ずぅぅっと、ジェラシー感じてたっすよ。」


「はははっ」


と、苦笑い。


今は本気で笑えない。
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