【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?
ドクンと心臓が大きく脈打ち、どんどんスピードを上げて行く。苦しい。胸が締め付けられて息ができない。
ーーいや。本当に空気を吸えない。
かろうじて動く視線で理由を探ると、後ろに隠れるマーナガルム様がワンピースの生地をこれでもかというほど引っ張っていた。
「..........っ」
迫る男性から逃れようとする彼には私の表情など見えていない。子供といえどさすが獣人。ものすごい腕力だ。
ぎゅっと目を瞑った瞬間、マーナガルム様の手が緩んだ。......良かった、息が吸える。
「大丈夫?」
そろりと瞼をあげた先に、眉を下げて心配する男性の顔があった。
マーナガルム様は「やーだー!離せー!」と手足をばたつかせて抵抗しているが、男性は難なく片手で抱き抱えている。
「.....はい、ありがとうございます」
「いや。大事なくて良かった」
助けてくれたのだとわかって返事を返すと、優しい笑みを浮かべて垂れた尻尾をファサッファサッと楽しく揺らした。今気づいたが、男性は白の立派な騎士服を着ている。
「それにお礼を言うのはこちらだよ。マーナガルム様を連れてきてくれてありがとう」
「あ、はい。道に迷っているみたいだったので」
「探し回っていたから助かったよ。マーナガルム様のイタズラでにおいを辿れなくてね」
「そうですか.......?」
「うん」
と、しばらく私を見ていた銀の瞳がほんのわずかに細まった。
小さな皺が眉間に寄り、何か訝しむ様な、不思議だと言わんばかりの顔を見せた。
ーーいや。本当に空気を吸えない。
かろうじて動く視線で理由を探ると、後ろに隠れるマーナガルム様がワンピースの生地をこれでもかというほど引っ張っていた。
「..........っ」
迫る男性から逃れようとする彼には私の表情など見えていない。子供といえどさすが獣人。ものすごい腕力だ。
ぎゅっと目を瞑った瞬間、マーナガルム様の手が緩んだ。......良かった、息が吸える。
「大丈夫?」
そろりと瞼をあげた先に、眉を下げて心配する男性の顔があった。
マーナガルム様は「やーだー!離せー!」と手足をばたつかせて抵抗しているが、男性は難なく片手で抱き抱えている。
「.....はい、ありがとうございます」
「いや。大事なくて良かった」
助けてくれたのだとわかって返事を返すと、優しい笑みを浮かべて垂れた尻尾をファサッファサッと楽しく揺らした。今気づいたが、男性は白の立派な騎士服を着ている。
「それにお礼を言うのはこちらだよ。マーナガルム様を連れてきてくれてありがとう」
「あ、はい。道に迷っているみたいだったので」
「探し回っていたから助かったよ。マーナガルム様のイタズラでにおいを辿れなくてね」
「そうですか.......?」
「うん」
と、しばらく私を見ていた銀の瞳がほんのわずかに細まった。
小さな皺が眉間に寄り、何か訝しむ様な、不思議だと言わんばかりの顔を見せた。