獣人学校の月の姫
第5章 最強との出会い
「うるさい、黙れないのかお前ら」



低い声。なんにも感情が入っていないような冷たい声だった。 



「ローくん、ごめんねー!あ、海…」


魁斗がそう言いかけたとき、気づいたら先ほどの声の主が立っていた。


「なんで、人間の女がいんだ」


ローくんと呼ばれているその人は私を冷たい目で見下ろしてきていた。

本当になにも感じていないような目。


「出ていけ。まだ学園にいたいならな」



そう言って私に背を向けた獣人。

そのまま、高そうなソファの真ん中に足を組んで座った。



何も言えない。怖い。


でも、ほかのみんなは申し訳なさそうに私を見ていた。

だから、伝えたかった。


〝仕方ないよね。気にしてないよ。〟


伝わるといいな。


私はそのまま生徒会室を出ようとした。


誰も私を止めない。きっと、あの獣人の言うことが絶対なのだろう。


私はみんなにお礼を言って生徒会室を後にした。


ありがとう。
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