女神アフディーの初恋

丸太橋と泥だらけの笑い声

 二人が森を進み続けると、目の前に小さな川が現れました。
 そこには一本の古びた丸太が、頼りなげに橋として架けられています。

 表面には青々とした苔が生え、今にも足を滑らせそうな危うさに、アフディー様は思わず足踏みをしました。
 アロンは内心の恐怖を押し殺し、お手本を見せるように慎重に丸太を渡りきります。

「ほら、こっちへ来いよ」

 震える足先をそーっと差し出すアフディー様を見て、アロンは片方の手で大木を掴み、もう片方の手を真っ直ぐアフディー様へと、差し出しました。

 女神の手が、少年の掌(てのひら)に触れようとした、その瞬間。
 頭上の「情熱的な青い鳥」が、翼を胸に当て歌い始めました。

「ああ! なんということでしょう。二人の魂が手を取り合い、荒波を越えようとしてるではないか。これはなんなのか? 友情なのか? いや愛情ではないだろうか」


「う、うるさいっ。 このバカ鳥」

 意識させすぎるその言葉に、アフディー様の顔はみるみる「りんご」のように真っ赤に染まりました。
 彼女は悔し紛れに叫びましたが、繋ごうとした指先は、さらに激しく震えてしまうのでした。
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