女神アフディーの初恋
最高神ゼオス
 黄金の光が降り注ぐ天上界。万物の父、最高神ゼオスは重々しく宣言なさいました。

「いったい誰だ。私の老眼鏡にハッピーニューイヤーの飾りをつけたのは。それも強力な接着剤で」

 天界の神々は、最高神のあまりにシュールな姿を前に笑うことも許されず、呼吸困難に陥りながら必死に震えておられました。
 アフディー様はしなやかに跪き、品よく答えました。

「はい。私でございます。パパ」

「これこれ。パパでは無い。親子でも、今は最高神様と言いなさい」

「はい。最高神様」

 ゼオスは困った顔を見せ頭をかきます。

「ところでアフディー。もうソロソロ。成人の姿になってはどうだろう。仮にも「愛を司る女神」を掲げていることだし」

 神々は不老不死。生まれた時から成人の姿である者もいれば、アフディー様のように幼少期から、成人の姿になる者もおられました。 

 この時アフディー様のお姿は、十四五歳ぐらいの少女のような容姿をしていました。
 アフディー様は跪いたまま、一度ゼオスを一瞬見た後、再び目を閉じ、語りました。

「お言葉ですが最高神ゼオス。なれないのでございます」
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