死なないで
上半身だけ起こし、布団に座っている要を寝転がったまま見つめた。

「要。私、今すっごく幸せ」

要の顔は少し火照っていた。

「僕もだよ。愛してる、紗夜」

「私も愛してる」

あの行為が愛の全てでは無い。

それでも、きっとそこには大きな意味があるはずだ。

自分の1番弱い姿を晒せる相手を、最愛の人と言うのだろう。

座っていた要の服を引っ張り寝転ばせた。

要が、寝転がったままこちらを見つめた。

「おやすみ。いい夢見てね」

「うん」

眠っている時もどうか幸せでいてね。

要の周りに、要も気が付かないような幸せが当たり前にありますように。

その幸せが、あなたをずっと守りますように。

なにかに向かって何度も祈った。
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