精神障がい、性的違和の知暖が学んだ「真実の愛」と「人生の正解」を目指す道
隣の知的障がいクラスには、女子生徒2人が入った。2年生のあやめさんと、1年生のゆりえさん。あやめさんは、前年の入学式で「かわいいな」と気になっていた子だ。知り合えて嬉しかった。1年生の頃は普通クラスにいて、知的障がいでも普通クラスで過ごせることも初めて知ったし「1年生は普通学級、2年生から支援学級」という、自分と重なる経歴に強い親近感を抱いた。初めてお互いを認識したのは、支援学級が合同でうける体育の授業。

昼休みは、あやめさんとゆりえさんがこっちのクラスに来て、お話をした。2年生の頃に、あゆむくんを呼んで話した頃の楽しかった過去を思い出しつつ、ゲームや生物の話題をした。あやめさんは小柄でかわいらしくて、そっと触れるだけでも壊れてしまいそうな見た目だが、意外にもカエルが大好き。図書館でカエルやカメの本を借りてアプローチした。下品ワードを平気で言えることも共通点だった。当時の自分は今より「失言」は少なかったが、反応して過剰に言ってしまうからと、こっちの担任があやめさんに注意した。ゆりえさんとは、あやめさんと同じゲームの話やファッション、外へ出かけた話、家庭事情の話などもした。

当時ゆりえさんの印象的だった話題は、市内の商業施設で「オカマを見た」と言っていたこと。女性の格好をした人が男子トイレに入ったそうだ。「オカマ」と言うよりは、現代で言う「女装家」「ドラァグクイーン」かもしれない。地元の人たちにその話題をしても、誰も見たことがないと言うので、当時は珍しい物だったのかな。現代でも、メディアで街を練り歩く様子が捉えられているが、地元ではそれらしき人を見たことはない。
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