精神障がい、性的違和の知暖が学んだ「真実の愛」と「人生の正解」を目指す道
卒業式の日は、肌荒れしていた。写真は不格好な感じだった。卒業証書を受け取るとき、練習で全員が言っていなかったはずの「ありがとうございます」。何で言うのかと思っていたら納得。校長先生が「卒業おめでとう!」と言っていた。自分も「ありがとうございます」と言った。「中学校は大嫌い」と大人になっても言っているし、何の感謝もないけど、校長先生の言葉は必ず返さないとと思った。来賓に小学校の元校長がいたので、アピールするように、変顔をして来賓席の前を通った。元校長は表情で「わかっているよ、覚えているよ」と言っているように感じた。

卒業生代表の生徒会長が泣きながらスピーチをしていた。小学校時代、運営委員長だった彼女に理不尽な思いをさせられた記憶が蘇る。「まともな側」にいて中学校生活を謳歌し、涙を流せる彼女と自分との間にある、埋められない差を突きつけられたような気がした。

卒業式のあと、3年生の教室の近くで、同級生と写真を撮った。自分の手元には残っていないけど、肌荒れで鼻を赤めた上、変顔をして撮影した。同級生の誰かには残っているはずの写真なんだろうな。同級生のスマートフォンで撮影した。まだ自分はガラケーだったし、写真撮影なんてできることも聞いていなかったから、自分の端末では何ひとつ撮影しなかった。
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