忘れないまま恋をした
颯斗の三回忌。

お経が終わり、親戚たちが少しずつ帰っていく。

静かになった居間で、義母がお茶を差し出した。

「柚ちゃんとこうやってゆっくり話すの、久しぶりね」

少し申し訳なくなって、私は目を伏せた。

「ごめんなさい。あまり顔出せなくて」

義母は首を振る。

「ううん。いつまでも颯斗のこと思ってくれて、ありがとね」

その言葉に、胸が締めつけられる。
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