忘れないまま恋をした
逃げなかった。

「まだ好きにはなれない」

震えながら言う。

「でも、隣にいるのは嫌じゃない」

これが、今の全部。

直哉は少し笑った。

「やっと友達昇格?」

冗談みたいに言う。

その軽さに、救われた。

ああ。

やっと。

“裏切り”じゃない関係。

三年かかって、

私はやっと、

自分の意思で、直哉の隣に立った。
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