忘れないまま恋をした
大学四年の春。

桜が咲く。

隣には、直哉。

でも心の中には、

今も颯斗がいる。

どちらも消えていない。

「ねぇ」

「ん?」

「今日さ、颯斗の話していい?」

自分から言った。

逃げない。

隠さない。

直哉は頷く。

それだけで、十分だった。
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