忘れないまま恋をした
でも直哉は首を振る。

「いや、違う」

声が少しだけ震えていた。

「柚は悪くない」

「でもさ」

少し笑う。

寂しい笑い方だった。

「俺、

たまに怖くなる」

初めて聞く言葉。

「怖い?」

「うん」

視線が落ちる。

「俺がいなくても、

柚は生きていけるんじゃないかって」

胸がざわつく。

「何言って…」

「でも」

直哉は続けた。

「颯斗さんがいなくても、

柚はずっと颯斗さんを愛してる」

静かな声。

責めてない。
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