忘れないまま恋をした
「……あら、こんなこと言ったら、あの子に怒られちゃうかしら」

少し笑って、

「でもね、頼っていいの。形が変わっても、あなたは家族なんだから」

その言葉で、堰が切れた。

私は声を上げて泣いた。

「直哉さん。柚ちゃんを支えてくれてありがとうね。」

「いつでも会いきにて。」

そう優しく笑った。

6年間、どこかで

“もう娘じゃないのかもしれない”

って思ってた。

でも違った。

私は、失ってばかりじゃなかった。
< 164 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop