忘れないまま恋をした
「……2人で話すのはじめてですね」

小さくつぶやく。

誰もいない墓地に、

声だけが落ちる。

花を置く。

線香に火をつける。

煙が細く空に伸びる。

直哉はしばらく黙っていた。

言うことなんて、

本当はわからない。

それでも、

来ないといけない気がした。
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