忘れないまま恋をした
それから私は言う。

「直哉」

「ん?」

「ありがとう」

直哉は少し首をかしげる。

「何が?」

私は笑った。

「全部」

直哉は少し照れて、

空を見上げた。

「まだ何もしてない」

でも私は知っている。

この人は、

ずっと隣にいた。

ずっと。

何年も。

だから、

今ここにいる。
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