忘れないまま恋をした


泣いても、眠れなくても、机に向かった。
何も考えないように、ただ“同じ場所に行く”ことだけを目標に。

彼がいなくなってから、どうやって毎日を過ごしてきたのか、正直よく覚えていない。

立ち直ったわけじゃない。
受け入れたわけでもない。

ただ、両親にも、お義父さんお義母さんにも、心配をかけたくなくて。

平気なふりをしているだけ。

桜がひらひら舞い落ちる。

ねぇ、颯斗。

見てる?

私、ここにいるよ。
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