忘れないまま恋をした


高校1年の秋。

進路の話をしていた。

「俺、この大学行くつもり」

颯斗がパンフレットを見せる。

有名な大学だった。

「柚も来いよ」

軽い口調で言う。

「一緒にキャンパス歩こうな」

未来の話をする颯斗は、楽しそうだった。

「自分だってまだ受かってないくせに」

私はその横顔を見ながら思う。

この時間が、ずっと続くと思っていた。

疑うことなんて、ひとつもなかった。
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