忘れないまま恋をした
家族ぐるみで旅行にも行ったし、誕生日も一緒に祝った。
お母さん同士は台所で笑い合い、
お父さん同士はビールを飲みながら将来の話をしていた。
「将来、お嫁さんになったりしてね」
母の冗談に、私は顔を真っ赤にした。
颯斗は呆れた顔で「ねーよ」と言いながら、耳だけ赤かった。
好きになるのは、必然だった。
喧嘩して、口をきかなくなっても、
気づけばまた隣にいる。
それが“当たり前”だった。
あの頃は、永遠だと信じていたのに。