忘れないまま恋をした
「死にたくない」

その夜、颯斗は泣いた。

子どもみたいに。

「柚と、もっと生きたい」

胸が裂ける音がした。

「一緒にいるよ」

それしか言えない。

神様も、医者も、
何も約束してくれないのに。

私は彼の手を握り続けた。

離したら、消えてしまいそうで。
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