忘れないまま恋をした
『柚へ』

これを読んでるってことは、
俺はもう柚のそばにいないんだと思う。

ごめんな。

柚の隣に、ずっといれなくてごめん。

本当はもっと一緒にいたかった。
もっと普通に喧嘩して、
普通に歳を取って、
そんな当たり前の未来を過ごしたかった。

でも、それができなくてごめん。

柚はすぐ一人で抱え込むだろ。

強いふりして、平気な顔して。

でも本当は、めちゃくちゃ泣き虫で、
寂しがり屋なの、俺は知ってる。

だから、俺がいなくなったあとが心配。

でもな。

忘れろとは言わない。

俺も忘れてほしいわけじゃない。

ただ――

俺を理由に止まるな。

一人で全部背負わなくていい。

誰かの隣にいろ。

柚が笑える相手なら、誰でもいい。

俺じゃなくてもいい。

柚が選んだ相手だ、悔しいけどきっと俺よりいいやつだ

俺のこと、大事にしてくれてありがとう。

お前と過ごした時間、
全部楽しかった。

どんな日も、俺にとっては宝物だった。

結婚してくれて、ありがとう。

最後まで一緒にいてくれて、ありがとう。

柚と出会えて、
俺は本当に幸せだった。

柚。

ちゃんと幸せになれ。

約束な。

――颯斗
< 67 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop