冤罪で聖印を奪われた令嬢、辺境で本物の大聖女になる ~傲慢令嬢ヒストリアの救済証明~
距離が近づく日
最短で二週間、天気が崩れれば三週間。
ルーメンとベリルが導き出した工数は概ね読み通りであった。
始めの一週間は晴れ間が続き、二週目に入ったころから雲行きが怪しくなって分厚いどんよりとした雲が数日に渡って雨を降らせた。
その影響で中断せざるを得ない日が続いたが、雇い人らの作業は手早く、施工開始から三週間内で完成するという。
その間、ルーメンはヒストリアの元で過ごすことが増えた。
基本的にルーメンは食事作りの時間に訪れて、食後にヒストリアの様子や家事に不便がないかを確認するのだが、雨で作業が止まった日にヒストリアから申し出たのだ。
時間があるなら書物について教えて欲しいと。
ヒストリアの知らないところでルーメンが何をしているか分からないが、もう少し自分に時間が割けるのなら教えを乞いたいと思うようになっていた。
その原動力はおそらくルーメンの距離感だろう。
つかず離れず、見放されない安心感が日々蓄積されてゆく。
出会った時、「死にたければ結界内で」などと突き放すような言葉を言われたが、しかしヒストリアを気にかけてくれるのが行動の端々で伝わってくる。
ルーメンはヒストリアに価値があると断言してくれた。
そして押し付けがなくヒストリアの身になることを理由をもって教えてくれたのだ。
単純な思考回路だが、自分にこんな兄が居たらなどと、いつの間にか思うようになっていた。
いや、兄などと称したがそれだけではないのかもしれない。
その感情が何か深く考えることはしなかったが、つまるところヒストリアがルーメンに懐くのにそう時間はかからなかった。
ルーメンとベリルが導き出した工数は概ね読み通りであった。
始めの一週間は晴れ間が続き、二週目に入ったころから雲行きが怪しくなって分厚いどんよりとした雲が数日に渡って雨を降らせた。
その影響で中断せざるを得ない日が続いたが、雇い人らの作業は手早く、施工開始から三週間内で完成するという。
その間、ルーメンはヒストリアの元で過ごすことが増えた。
基本的にルーメンは食事作りの時間に訪れて、食後にヒストリアの様子や家事に不便がないかを確認するのだが、雨で作業が止まった日にヒストリアから申し出たのだ。
時間があるなら書物について教えて欲しいと。
ヒストリアの知らないところでルーメンが何をしているか分からないが、もう少し自分に時間が割けるのなら教えを乞いたいと思うようになっていた。
その原動力はおそらくルーメンの距離感だろう。
つかず離れず、見放されない安心感が日々蓄積されてゆく。
出会った時、「死にたければ結界内で」などと突き放すような言葉を言われたが、しかしヒストリアを気にかけてくれるのが行動の端々で伝わってくる。
ルーメンはヒストリアに価値があると断言してくれた。
そして押し付けがなくヒストリアの身になることを理由をもって教えてくれたのだ。
単純な思考回路だが、自分にこんな兄が居たらなどと、いつの間にか思うようになっていた。
いや、兄などと称したがそれだけではないのかもしれない。
その感情が何か深く考えることはしなかったが、つまるところヒストリアがルーメンに懐くのにそう時間はかからなかった。