怪異ハンター
「うん。そうだよね」
頷く輝の表情はやはりどこか寂しそうだ。
あの事件があって以来、自分たちは他の子たちとは違う生き方をすると決めた。
だから、なにもかもが終わるまでは、どれだけ元の生活が恋しくてもそこに戻るわけにはいかなかった。
いつまでもここにいたら寂しい気持ちが膨らんでいってしまう。
そう思った拓が輝の手を握りしめたままその場を離れようとした、そのときだった。
まだ授業はあるはずなのに、一人の男の子が黒いランドセルを背負って校門から出てきたのだ。
その子はうつむき、足取りもひどく重たそうにしている。
体調が悪くなって早退したんだろうかと思っていると、大きなため息が聞こえてきた。
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