怪異ハンター
「なんだか今日はついてないなぁ」
はぁ……とまた盛大なため息を吐き出す男の子。
その姿はまるで疲れ果てたサラリーマンのように覇気がない。
一体どうしたんだろうと思っていると、ふいに男の子が2,3歩よろけたかと思うと小さな溝にバシャンッと片足を突っ込んでいたのだ。
「ちょっと君、大丈夫かい?」
慌てて駆け寄って声をかけると男の子は今にも泣き出してしまいそうな顔でこちらを振り向いた。
胸にはプラスチックのネームがつけられていて、3年1組青田と書かれている。
「だ、大丈夫です」
そう返事をする声も涙で濡れているし、溝から引き抜いた足は足首から下が泥だらけだ。
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