女嫌いな心臓外科医の契約妻になりました
プロローグ
「あなたとの結婚、お受けさせてください!」
雪音は人生の大きな決断を告げながら、匠を挑むように見た。
胸の前で握りしめた両手が小刻みに震えていた。
プロポーズと思えばロマンチックだろうが、ふたりの関係には情緒などあったもんじゃない。
雪音が緊張で直立不動になっているその場所は病院の仮眠室。
今朝から大忙しだったので化粧は適当だし、寝不足できっと酷い顔をしている。
デニムに普段着のセーターという色気のない格好で、一世一代の大告白をした。
それを告げた相手は心臓外科医で長時間の手術を終えやっと休憩に入ったところだった。
疲れているはずなのに、雪音に視線を寄越すとその疲労を一切見せずに艶めいた仕草で髪をかき上げた。
休憩の邪魔をしてしまっている申し訳なさもあったが、今言わなければ決断した気持ちが萎んでしまいそうだった。
突然押しかけた雪音に匠は涼しい顔で微笑を浮かべる。
匠は立ち上がるとスマートに手を差し出した。
「よろしく。俺の奥さん」
雪音は頷くと、ゆっくりとその手を握り返した。
雪音は人生の大きな決断を告げながら、匠を挑むように見た。
胸の前で握りしめた両手が小刻みに震えていた。
プロポーズと思えばロマンチックだろうが、ふたりの関係には情緒などあったもんじゃない。
雪音が緊張で直立不動になっているその場所は病院の仮眠室。
今朝から大忙しだったので化粧は適当だし、寝不足できっと酷い顔をしている。
デニムに普段着のセーターという色気のない格好で、一世一代の大告白をした。
それを告げた相手は心臓外科医で長時間の手術を終えやっと休憩に入ったところだった。
疲れているはずなのに、雪音に視線を寄越すとその疲労を一切見せずに艶めいた仕草で髪をかき上げた。
休憩の邪魔をしてしまっている申し訳なさもあったが、今言わなければ決断した気持ちが萎んでしまいそうだった。
突然押しかけた雪音に匠は涼しい顔で微笑を浮かべる。
匠は立ち上がるとスマートに手を差し出した。
「よろしく。俺の奥さん」
雪音は頷くと、ゆっくりとその手を握り返した。
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