男(イケメン)が嫌いな私は女嫌いの“王子”に溺愛されるようです。
「……見るな、寄るな。キショいんだよ。」
家の中に入ると、目の前に立っていたのは
ゴリラ男…………じゃない。
短めの少し根元が黒色になっている金髪。
猫のような釣り上がった目。
耳にピアスを幾つか空けていて、制服は着崩している。
体型も、ゴリラなんて言う程筋肉質じゃない。
どちらかと言えば、スラッとしていて………
……そう、“イケメン”。
「………ゴリラ男はどこよ。」
「は?何だそのゴリラ男って奴h」
心底意味解らない、と言うような顔のこのクソイケメンに、私は捲し立てる。
「さっきインターホン出てた奴よ!!あんな口&ガラの悪いクソ男、ゴリラに決まってんでしょ!!!」
「はぁ!?なんだその頭おかしい決めつけ方は!?」
クソイケメン男は、自分のことを指差しながら言った。
「インターホン出たのは俺だ馬鹿!」
……は?
ゴリラ男じゃなくて
このクソイケメン男が――!?
「はー?!私のゴリラ男どこよ!!!」
「知らねーよ!!テメェゴリラ男と居たいのか!?」
「はぁー!?んなわけありませんがー?!男は全員撲滅対象です!!」
そう、玄関でぎゃいぎゃい吠えていると。
「凛ちゃーん、なにやってんの……ッて、誰?ソイツ。」
明るい茶髪に染めているのに、サラサラとした少し長めの髪。
少し目尻の垂れた、温和な印象を感じさせる目。
目元の黒子が色気をだしている。
すっ、と通った鼻筋に薄い唇。
制服は少しだけ緩めていて……
優男イケメン……!?!?
要らない新キャラ降臨。
……じゃなくて……っ
「ちゃん付けするな!!コイツ!?あたおか女!!!」
「はー!?ゴリラ男に言われたくないわよ!!」
「あ゙!?俺のご尊顔を拝んといて、ゴリラ男だと!?」
「性格ゴリラ、言動ゴリラ!!!ゴリラ男じゃない!!」
「ま、まあまあ、落ち着きなって……」
「「落ち着けるかぁ!!!!」」
ぜいぜい、と息を吐き、やっとゴリラ男との口論は止まった。


