男(イケメン)が嫌いな私は女嫌いの“王子”に溺愛されるようです。

男子寮【α】





「……此処が、男子寮【α】……、?」



お母さんに無理矢理寮生活を強いられ、

私は今日からこの男子寮【α】に住むことになった。


………男子寮、っていうもんだから、もっと汚くてボロい感じだのと思っていたのだけれど。




「………綺麗すぎじゃない……?」



ボロさも汚さは欠片もなく。

それどころか“豪邸”と言ってもまあ大丈夫だろう、という様な大きさだ。



「……あ、そうだ、お母さんに着いたよ…っと」



お母さんにLIMEを送る。
無理矢理私を寮に入れたとしても、やっぱり心配みたい。

家に入るときは、この
“ ママ直筆入寮許可書♡ ”
を見せれば入れるらしい。



「……入るか……」



意を決して、チャイムを押す。

……どんな奴が出てくる――!?





ピンポーン














………… は?





誰も出てこないんですけど。




……留守?



ピンポーン




……出ない。


……は?

か弱い女子を、1人寒空(春)に立たせておくの?
この寮の男共は?


幾ら寛大な私でも、キレるよ?




ピンポーン。


ピンポーン。



「出てくださーーーい」



ピンポーン。


ピンポーン。


ピンポーン。

ピンポーン。

ピンポーン。
ピンポーン。
ピンポーン
ピンポーン
ピンポンピンポン
ピンポンピンポン
ピンポンピンポン
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピ




『……うるっさい!!!』

「あ、出た」




やっぱり、居留守使ってやがった。

男っていうのは、こういうモノだし、期待するだけ無駄だよね。



『テメェ、誰だよ』


出た男は、ガラが悪い。
威嚇するような声で、口が悪いし。

……どんなブサ男なんだろうか。
きっとゴリラみたいな見た目してんでしょ。
寮に入ったら、真っ先に拝んでやるわ。

そんな事をつらつらと考えていると。



『チッ………ダルいんだよ、お前みたいな女』

「……はい?」



ゴリラ男(仮)が、何か言い始めた。

いや、こっちも死ぬ程ダルいんですが。



『まぁた俺等の追っかけか?うぜー…。とっとと消えr』
「は?いきなり何なんですかアンタ」

『は?』



私は“ ママ直筆入寮許可書♡ ”をインターホンに突きつけた。



「勘違いも甚だしいですね。……今日から寮に住む、渡会 日向 です。」



キッ、とインターホンの向こうにいるであろうゴリラ男を睨みつける。

………自意識過剰過ぎる。


お前はそんなに自信があるのか?
ゴリラ男(仮)のくせに!!!



「よろしくお願い…はしたくないんですけど。……外に立ちたくないので、入れてください。」


『………チッ、テメェがここの寮に入るやつかよ……!』



苛々とした声色で、ゴリラ男(仮)は門を解錠した。


……待ってろ、ゴリラ男………!


その面、拝んでやるから………!!
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