ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

1.「これって、ダイアモンド?」

「は?」
「うわ~、めっちゃ輝いてる……! 
どこでこんなお高そうなもの手に入れたの⁉」
 
 わたしの目に映っているのは、ネクタイピンについている、ギラギラと輝く石。

「オマエなあ。
会って第一声が『これって、ダイアモンド?』かよ……。
って、近いな!」

 ぐい~っと顔をおしのけられた。
 そのまま、ネクタイピンの主である晴間輝(はれまてる)こと、
 テルはわたしをじとりと見る。

 おお、イケメンのにらみはハクリョクあるなあ。
 まあ、テルの目つきが悪いのは今に始まったことじゃないから、全然平気なんだけどね。

「ごめんごめん。おはよう、テル」
「……おう。おはよ、美月(みつき)

あ、申し遅れました。
わたし、天川美月(あまかわみつき)
宝石や天然石が大、大、大好きな、フツーの女の子だよ。

得意科目は体育で、苦手なのは数学。
私立宝珠(ほうじゅ)学園の中等部二年生なんだ。

「でさ、テル。これ、どうしたの? 
めっちゃくちゃきれーなんだけど!」
「フリマで買ったんだよ。百円だった」
「マジですかっ⁉」

 テルの制服のブレザーのネクタイをぐっとひっぱって、
 再びピンの宝石に顔を寄せる。

「ぐえっ。
おい、ひっぱりすぎんなよ」

 石がとりつけられているピンの方も、
 キレイなシルバーで、美しい模様が彫りこまれている。
 ところどころの小さな黒い石がアクセントになっていて、ほれぼれしちゃうよ。
 
 こんなにギラギラ光る美しい石が百円……!
 ほんとにダイアモンドなんじゃないの⁉ 
 いや、こんなに大きかったら、何百万円もするから違うんだろうけど、
 万が一ということもあるし……。
 
 夢中で石を見つめていると、なんだか背筋がゾクゾクしてきた。
 背中は寒いのに、頭だけがどんどんほてって熱くなっていく。
 
 いいなあ、いいなあ……。
 
 太陽を反射して、石の虹色のきらめきがくるくると回る。
 頭がぼーっとして、もうこの石しか目に入らない。
 
 この石、……ううん、この()、ほしいな。
 この子を手に入れるためなら、何をしても……。
< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop