世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 それきり話さなくなった蓮司さんをどうすればいいかわからないまま、私は水面にきらきらと映し出された夜景を見ていた。

 周囲の影が入れ替わっても、いつまでもずっと。

 非常に気まずいけれど、まだ耐えられる。周りに人がいるからかもしれない。

 蓮司さんが夜景を楽しんでいるとは思えなかった。その証拠に、ときどき視線を感じて落ち着かない。

 もっとも落ち着かないのは彼の視線のせいばかりでもなかった。気がつけばもう、門限の時間を過ぎている。

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