世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 磨かれたクズ石を見ても宝石だと思わないのと同じだ。きれいだけれど、同じものとして認識していない。

 ――親がそうなら娘も同じだろう。

 むしろ、違う可能性を考える理由のほうが見当たらなかった。

 彼女について集まってくる話も、判断を補強するものばかりだ。

 九条家の娘として顔を出してきた社交の場では、常に一線を引いていたという。まるで自分が関わるべき相手ではないとでもいうように。

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