世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 そこで察しはついた。言葉遣いはやわらかく、態度も丁重だが、こちらを対等な相手として扱っているわけではないのだと。

 成り上がりがどこまで通用するのか、距離を測る視線。そして俺が手に入れた結果は見ずに、そもそも自分たちよりも明確に下の存在だと思っているあの空気。

 それでいて、おそらく〝性格が悪い〟と称されるほどの人たちではないのだろうとも思った。

 きっと彼らには区別している自覚がない。

< 156 / 489 >

この作品をシェア

pagetop