世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 隣同士の席は想像以上に距離が近くて、ただでさえ騒がしい心臓がますますうるさく高鳴った。

「ふさわしい店を用意したつもりだったが、不満でも?」

「そんな、不満なんて……。贅沢すぎて怖いくらいだな、と」

「望むなら、怖いと感じる暇もないくらいの贅沢をさせてやる」

「そうしたら私、きっと失神してしまいますよ」

 くすくす笑って言うと、つられたように蓮司さんも目もとを和ませた。

「その時は俺がベッドまで運ぼう」

「……余計に失神しそうな気がします」

「なぜそう思う?」

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