世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 不躾な質問だという自覚はないのだろう。彼女は九条家の家長の嫁として、必要なことを確認しているだけなのだから。

 ああ、この感じが懐かしい。がんじがらめにされて、真綿で首を絞められていくような不快感と圧迫感。

 私はここから逃げたくて、政略結婚だろうと救いを求めた。

 蓮司さんとの仲がどんなに険悪でも、彼の人柄を最低だと思っていても、それでも両親のいるこの家で暮らしていた時よりはずっと息ができる。

 両親に説明しようと口を開くも、不意に隣に座っていた蓮司さんがさりげなく手で私を制した。
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