世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 混乱する私の前で、父が蓮司さんの手を振り払う。

「きっ……君の許可をもらういわれはない!」

「どうやら今日は落ち着いて話ができないようだ。我々の夫婦生活についてはもう充分でしょう。あまり長居してもご迷惑になるでしょうし、そろそろ帰ります」

 身体をこわばらせているだけの私と違い、蓮司さんは冷静だった。

 帰る、という言葉が右耳から左耳へ抜けていく。

 蓮司さんが席を立っても動けずにいると、手首を掴まれて引っ張られた。

「帰ろう」

「は……はい」

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